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おいしい顔。きっと大丈夫
正直、私はお食い初めもお宮参り
も、する気にはなれなかった。
お食い初めは、大学病院の保育士さんや
看護師さんが「どうしますか?いつ
やりますか?希望はあります
か?」と、ある意味しつこく(笑)聞いて
きてくださったので、小児科病棟のベッドの
上でささやかにお祝いしてあげる事が
できた(みなさん有難う)。
でも
もういい加減、お宮参りの写真
くらい残してあげないといけないな。
近くのフォトスタジオにメールを
した。
マタニティフォトを撮ってもらった
フォトスタジオだ。
『長く病院に入院していた
8ヶ月の娘の為に、
お宮参りの写真を
撮りたいのですが』
『お宮参りおめでとう
ございます。スタッフ一同、
心よりお待ちしております』
そんなメールのやり取りがあって、
約1ヶ月後に予約を取った。
予約当日
娘は、おもちゃも見る事が出来
ないし、音の鳴る方も見ない。
もちろん私を見る事もない。
そんな娘のまともな写真が
撮れるだろうか。
変な子だと思われたら
ショックだな。
でも、メールで長く入院していたと
知らせてあるからきっと大丈夫。
相手はプロだ。
メールの送受信履歴も残っている。
色々考えながら、フォトスタジオのドアを
開ける。
「16時半に予約していた、
○○ですが・・・」
「お待ちしておりました」と
当然、迎えられると思っていたのに、
カウンターのふたりは「?」と
いった顔。
「えっと・・・今日は、
どのような
お写真を?」
涙が出そうになった。
私にとっては、目線の合わない
8ヶ月の娘のお宮参りの
写真を撮るというだけで、
どれだけ勇気を振り
絞ってここまで来たことか・・・!
もう一度、娘の事を最初から説明しないと
ならないの?
次のお客さんの予約時間が迫っていたの
だろう。
親族10名が集まった撮影は、どんな写真を
撮りたいのか聞かれる事もなく、
慌ただしく終わった。
どの写真を何枚現像するかは、別日に
行うことになった。
別日
そのフォトスタジオの人は、ずっと
娘の名前を間違えて呼び続けていた。
全く難しい名前ではないのに。
もう、訂正する元気さえ無かった。
結局最後までお詫びの言葉は無かった。
気に入っていたフォトスタジオだったのに。
こんなに悲しい気持ち
になった写真撮影
は、初めてだった。
ごめんね、娘。