きっと大丈夫の大合唱

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きっと大丈夫を鳴らすのは帰ってくるあなたです。

PICUに入って3日目、入院して80日。生後120日。
今日も仕事を休んでくれたパパと、面会時間を待って、宿舎から虹翔の所へ向かった。
昨日の夜は、初めてパパと宿舎に泊まって、虹翔のことをじっくり話した。
2人でカップラーメンやお惣菜を食べながら、きっと大丈夫だと、泣きあった。
夜寝るときも、2人で泣いた。
私もパパもまだまだ親になったばかり。
この状況は、あまりにも残酷だった。
私1人だったらきっと、永遠にメソメソしていたかもしれない。虹翔の前でも、何も話せず下を向いていたかもしれない。
虹翔のパパがパパでよかった、そう思った。
パパは、まだ会って間もないPICUの看護師さんに、父性がすごくあるパパですねって言われるほど、誰が見ても素敵なパパだった。3人で家で過ごした時間はまだほとんどないのに、虹翔が産まれる前から虹翔のことをすごく考えてくれる、虹翔のことが大好きな、自慢のパパだった。
虹翔はきっと、こんなパパの子になりたいと思って、私のお腹の中に来てくれたんだ。
虹翔の選んだパパは、虹翔にぴったりのパパだね。
虹翔のベットに着いた。
虹翔、ママとパパ来たよ。
今日も目を閉じている虹翔に、話しかけた。
看護師さんに昨夜の様子を聞くと、痙攣も熱もなく、落ち着いていると言われた。
よかった。
先生に、落ち着いて来ているから、痙攣の薬や点滴を切って内服に切り替えていけそうだと言われた。
すごい、すごいよ虹翔。
確実に回復している。
すごく嬉しかった。
今日は土曜日。
心配してお母さんが来てくれた。
面会は2人までしかできないから、お母さんが来ている間、パパには休んでいてもらった。
虹翔の状態を伝えてはいたものの、眠っている虹翔に初めて会った時は、声が出ない様子だった。
でもすぐに虹翔の手を握って、話しかけて、歌をうたってくれた。
PICUに入った日、私はお母さんに電話をした。 
きっとお母さんも泣きたかったはずなのに、そんな声は聞こえなくて、大丈夫だよ、虹翔の生命力を信じようって、優しくてでも強い声で話してくれた。
母は強し。私もこんな強いお母さんになれるのかな。
お母さんと一緒に虹翔に話しかけていると、
虹翔が目を開けた。
昨日とは違う、しっかりと目を開けた。
虹翔!!
すごく嬉しかった。
面会は患者さんの祖父母までしか出来なかったが、会えないのを分かっていながら、県外から2.3時間ほどかけて、私の兄も病院の外まで会いに来てくれた。
虹翔の事を、すごくすごく心配してくれた。
私は冷静に状況を説明した。
遠くから祈ることしかできないと、ただただ虹翔の回復を祈ってくれた。
虹翔は本当にたくさんの人に応援してもらっている、たくさんの人が祈ってくれている。
すごく心強かった。
頑張ってる虹翔は、誰もが応援したくなる、そんな誰にでも愛される子だった。
16時25分頃、お母さんとパパが交代すると、また、しっかりと目を開いてくれた虹翔。
嬉しくて嬉しくて、パパも私も顔がほころんだ。
虹翔!!
久しぶりにしっかりと見せてくれた虹翔の顔。
むくんでパンパンな顔だったけれど、可愛くて可愛くて、愛おしい、自慢の我が子に変わりなかった。
そして、先生からすごく嬉しいことを言われた。
人工呼吸器を、外してみましょう。
今の虹翔の状態なら呼吸器を外せる、先生がそう判断してくれた。
機械に繋がれている虹翔。
口から入ったその太い管も、繋がれている機械も、全部全部外れるよ。
本当に嬉しかった。
願ってはいたものの、こんなにはやく取れるとは思っていなかったから、虹翔の強さ、生命力に、本当に驚いた。
最悪の場合を説明された一昨日のことなんて、嘘のようで、もう良くなるばかりだ、そう確信した。
一度席を外し、再び虹翔の所へ戻ると、さっきまで繋がっていた機械が取れ、すごくすっきりした虹翔がいた。
虹翔、よく頑張ったね。
口元には、ぐるぐるに巻かれていたテープの跡がある。乾ききった唇も、虹翔が頑張った証だ。
虹翔はまた目を閉じていた。
  
ちょっとすると、目を開けた。
その目を見ると、上を向いている。
手足が硬直したようになって、ピクピクと動いている。

数分経過。
モニターが鳴る。
  
看護師さんや先生がくる。
脳波をつけて様子を見ることになった。
一昨日ぶりに見た痙攣。
人工呼吸器が外れて喜んでいた矢先のことで、安心していた気持ちに、再び不安が重なった。
面会時間が終わる少し前、虹翔に今日はもう帰るねと伝えると、ぱっとまた目を開けてくれた。
虹翔の目を開けるタイミングがぴったりで、偶然ではないと感じた。
そこから30分ほど目を開けていてくれて、たくさんお話をした。
久しぶりにこんなに目を開けている虹翔を見た、幸せだった。
帰る前に起きてくれたんだね。
今日も大丈夫だからねって。
こんなに小さいのに、親孝行者だね。
ありがとう。
あと少し、頑張ろうね。
でも、
もしかしたら、まだ帰らないでって目を開けたのかもしれない。
虹翔の気持ちはわからなかったけれど、寂しさはずっとずっと続いていたんだろうな。
明日はもっともっと良くなる、そう信じながら、今日もパパと2人、宿舎に泊まった。

ぼくのかんがえたさいきょうのきっと大丈夫

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