きっと大丈夫 トンネルのむこうは、不思議の町でした。
ご挨拶が遅れてしまいましたが、新年明けましておめでとうございます。
これまでブログを読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
2018年も引き続き、そうちゃんが力強く生き抜いてくれた姿を、ゆっくりではありますが大切に更新していきたいと思います。
本年もよろしくお願い致します
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いよいよ迎えた手術当日。
私たちはNICUに入室できる一番早い時間を目指して病院へ向かい、なかなか慣れずにいた大学病院のNICUで、朝からとても緊張しながら落ち着かない時間を過ごしていました。
主な手術の説明は金曜日に済んでいましたが、当日も朝から色々な先生が入れ替わり立ち代わりでそうちゃんの様子を確認しに来てくださいました。
「そうちゃんすごく調子が良さそうなので、できそうだったら腸瘻を作るときに腹壁ヘルニアも閉じちゃおうかと思ってます。」
最近小さくなっていた腹壁ヘルニアが、そうちゃんの身体にどれほどの影響を及ぼしているのかは分かりませんでしたが、治していただけるのならそれに越したことはなく、そんな提案をいただけるほどに調子が良い状態で当日を迎えられたことを私たちはとても嬉しく思っていました。
ただ唯一、前日の試みでも失敗に終わっていた点滴ルートの確保だけは、当日もかなり苦戦されたようでしたが、それでもなんとか2時間程で無事に入れていただくことができ、手術は14時の予定でしたが、10時過ぎにはすでに準備万端の状態が整っていました。
きっと上手くいく。きっと大丈夫。
そう信じていたはずでしたが、どうしてもふとした瞬間に気を抜くと不安が襲い、こんなにも小さな身体で様々な問題を抱えながら本当に手術に耐えられるのだろうかと怖く感じてしまったり、何かトラブルが起こったらどうしようと心配になってしまったり、そんな気持ちに襲われそうになるのを一生懸命にかき消しながら、手術までの時間をそうちゃんと遊びながらできる限り笑顔で過ごしていました。
ところが11時を過ぎた頃、ある先生から
「成人の緊急オペが入ったので、手術時間が変更になりました。終わり次第になるのでまたご報告します。」
と取り急ぎの報告がありました。
平常心を装っていましたが、実はまだ全然心の準備が整っていなかった私は、時間が延びてくれたことにどこかホッとしていました。
ただ少し時間が延びただけでしたが、それだけでも少し心に余裕ができ、時間をかけてゆっくりと心の準備をすることができました。
結局、そうちゃんが手術に向かうことになったのは16時頃のことでした。
そうちゃんの移動の準備が始まると、私たちも場所を移動するよう指示されました。
「ご両親のお見送りはここまでですので、ここでしばらくお待ちください。」
そう案内されたのはNICU内にある大きなエレベーターの前でした。
少しして、手術着を着た複数の医師や看護師に囲まれたそうちゃんがこちらに向かって来るのを見ただけで私は涙が込み上げてきてしまい、心配もありましたが、何より手術という大仕事を頑張ろうとしている小さな我が子をとても誇りに感じていました。
そして術前最後の対面のとき。
「あれ?爆睡やん!」
主人のひとことで、その場は一瞬で笑いに包まれました。
まだ麻酔も鎮静もかかっていないというのに、そうちゃんは準備中に先生に抱っこされている間に爆睡してしまっていたようでした。
感極まっていた私も、あまりに気持ち良さそうに口を開けて眠るそうちゃんに、この時は声を出して笑ってしまいました。
この子は大物だな。きっと大丈夫。
気持ちもスッと楽になりました。
そうちゃんありがとう。
頑張れそうちゃん。
心の中で何度も伝えながら笑顔で見送ることができました。
写真は手術待機中のそうちゃんです。
沢山遊んでご機嫌でした♩