ECOすぎるアドリブ

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『銀魂』、『勇者ヨシヒコ』シリーズなど独自の世界観で知られる福田雄一監督がラブストーリーに挑んだ、映画『50回目のファーストキス』が6月1日に公開となる。事故の後遺症により記憶が1日しかもたない短期記憶障害を抱えた女性と、その女性を想う男性のまっすぐな気持ちを描いた純愛物語。

本作で、主演の山田孝之扮する大輔の同僚であり、大輔に密かに想いを寄せる高頭すみれを演じたのが山崎紘菜。数々の映画・ドラマ・CMに出演し、雑誌『JJ』の専属モデルを務めるクールビューティな彼女だが、福田作品ということでコメディシーンにも果敢に挑戦した。W主演の長澤まさみは事務所の先輩。オフのときの思い出や撮影でのエピソード、ブログなど自身についても話を聞いた。

■「常連の皆さんが優しくて助けられました」

――映画を拝見しまして、切なくて美しいラブストーリーでありながら、福田監督らしいコメディ演出も見事に融合していました。

山崎:私は、『スーパーサラリーマン左江内氏』、『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『明烏』とか、福田監督作品が大好き。初めて脚本をいただいた時は、「本当に自分が福田監督の作品に携われるんだ…!」と実感して、とても嬉しくて。

――憧れの福田組だったわけですね!

山崎:そうなんです、感激でした。現場に入っても緊張して喋れないかもと思っていたのですが、福田監督作品常連と言われている、ムロ(ツヨシ)さんや佐藤(二朗)さんが「大丈夫?」って話しかけてくださって、本当に暖かくて優しかったです。

――顔ぶれから、様子が目に浮かぶようです。楽しい撮影現場だったのですね。

山崎:そうです!でも、皆さん楽しむ時間は楽しむ、撮影時間に入ったら集中するという切り替えが早くて。プロ意識に感動していました。

■山田孝之のアドリブ力に圧倒された!

――今回、山崎さんの役柄はコメディシーンが多かったですね。

山崎:(同じシーンに出ている)山田孝之さんと勝矢さんについていくだけで大変でした。監督が書いている台本のセリフ自体が面白いのに、お2人はさらにアドリブであったり、一歩つっこんだお芝居をされていたので。「これが福田組のレベルの高さか」と圧倒されていました。

 (C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

 (C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

――では、山崎さんもアドリブにチャレンジして?

山崎:いえいえ、私はもう、ついていくのに必死で。海に飛び込むシーンがあったのですが、そういったシーンの撮影も初めてだったので大変でした。でも私がやりやすい空気をスタッフさんが作ってくださり、飛び込んだあとのケアもしっかりしてくれて。ありがたかったです。そのシーンは周りの皆さんのおかげで、ちゃんとずぶ濡れになれていたので、ぜひ注目してください(笑)。

――山田さんとは初共演ですね。

山崎:山田さんは、静かに激しく燃えている方だなと思いました。常にお芝居について探求しているというか、自分のもう一歩上に行こうと努力されている方だなと。

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

■「先輩の長澤さんに連れていってもらった」

――本作は全編ハワイロケということで、海はもちろん景色の美しさが素晴らしいですね。

山崎:私は今回、ハワイに行くこと自体が初めてだったので、初ハワイが福田組という本当に幸せすぎる状況で……。オフの時間もあったのですが、私が海外ロケに慣れていないというのがあり、先輩の長澤まさみさんがお買い物やご飯に連れていってくれて。今回の撮影は、役者さん同士、スタッフさん同士、みんなでいつも一緒にご飯を食べていて、中華、アジア、パンケーキ、たくさん美味しいものに出会えました。現場全員の仲の良い空気も感じていただけると思うので、映画を観れば、日々の忙しさに疲れている方もきっと癒されるんじゃないかなと思います。

――この作品で、先輩である長澤さんの演技をご覧になって何か感じたことはありますか?

山崎:以前も共演させていただいたこともあって、とても尊敬している先輩です。何か言葉にして改めて言うことはないのですが、背中でお芝居に対する姿勢を伝えてくれるというか。今回の映画では残念ながらご一緒するシーン自体がなかったので、今後また共演できるよう、長澤さんの演技に触れさせていただけるよう、努力していきたいです。

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

――山田さんと長澤さんのシーンは会話や表情が素晴らしく、観ていてホロリとしてしまいました。

山崎:完成した映画を観た時に「こんなに泣けるんだ」って驚きました。福田監督作品のファンなので、もちろん面白いポイントがたくさんあって、笑っていたんですけど、次の瞬間泣いていたり。そして2回目観させていただいたら、1回目とはまた違うポイントで泣いてしまったり。こんなに感情を揺さぶられるなんてすごい作品だな、って私も出演させていただいている身ではありますが感激していました。

 

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

■ブログは自分の素に近い存在

「24歳の目標の一つがブログをたくさん書くこと」

――山崎さんが個人的にお好きな映画はどんな作品ですか?

山崎:ラブストーリーはもちろん、アクションも好きです。最近観た映画で好きなのは『素晴らしき哉、人生!』(1946)です。冬の作品なので季節感は全くないのですが(笑)、お誕生日プレゼントに「これが自分のベストムービーなんだ」とDVDをいただいて。「人と人とのつながり」が一番大事という、いつの時代にも通じる教訓のようなお話で、衝撃を受けました。昔の白黒映画ですが、今も大切にしたいメッセージがたくさんありました。でも、冬の映画なので、ぜひ冬に観てください(笑)。

――山崎さんはアメーバブログ『Hironap』を書かれていますが、ブログは自分の中でどういう存在ですか?

山崎:ブログって文章がメインなので、これについて話したい、聞いて欲しいという時の拠り所になっています。素直にありのままで書いているので、「これは読んでもつまらないかな」って思って、途中で消したりします(笑)。それくらい自分の素に近いです。コメントも、どんなものでもいただけるだけで嬉しいのですが、SNSだと「観たよ~」とか、ひと言が多いのに、ブログだと長いコメントをくださる方が多くて。読んでくれたんだって感動しますね。(現在の歳である)24歳の目標の一つがブログをたくさん書くことで、去年よりは絶対に多く更新したいので、ぜひ皆さんにも読んでいただけたら嬉しいです!

Photography=Mayuko Yamaguchi

Interview=Ameba

映画『50回目のファーストキス』6月1日(金)全国ロードショー

 (C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

【STORY】

ハワイでコーディネイターをするプレイボーイ弓削大輔(ゆげだいすけ)はある日、カフェで藤島瑠衣(ふじしまるい)という女性と出会い恋に落ちる。しかし、翌日同じカフェで会った彼女は大輔の事をまるで覚えていない。実は彼女は交通事故の後遺症により、新しい記憶は1日で消えてしまう短期記憶障害を負っていたのだ。彼女を想う父と弟の手で、その事実を隠され、同じ日を繰り返す瑠衣。事情を知った大輔は、毎日、自分を覚えていない彼女に一途に愛を告白し続ける。瑠衣にとっては毎日が大輔との初対面。大輔の機転と努力により結ばれた二人だが、大輔の本当の夢を知った時、瑠衣はある行動に出るー

ほっこりラブラブ

ココロに夢とアドリブを。

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