あくび 僕らのおもしろ道案内。
薬物で刑務所に入ると 必ず受ける
教育「薬物離脱教育」がある
人によって 回数が違うが
だいたい 6回〜12回のコースがある
私は 6年の懲役だったので
教育が入るのも遅かった
私が受けた教育は6回のコース
作業中に名前を呼ばれて 教室に行くのだが
教育中も作業時間に含まれる
受けた教育は
東京のダルク女性センターの人が
3人程来て
教育を受ける受刑者は10人
どのようにして選ぶのかは分からない
月に2回のペースで教育は始まる
最初は ダルクと言う施設の説明をされ
来てくれてる 人の自己紹介をされる
3人とも 薬物に手を出したけど
捕まったことはない人だった
そんなんで、受刑者の気持ちなんて
分かるわけないじゃんと
私は思い ほぼ やる気ゼロだった
何だか ダルクのシステムを話す
ダルクの人達
入寮には いくらかかって
ルールはどうのこうの….
たしか 入寮したら
携帯も持ってはダメと言っていた
外部との連絡も取ってはダメ
毎日 どこそこで 開催される
ダルクやNAに参加する
自炊する
消灯が何時とかだったような気がする
私は 出てまで 縛られた生活は嫌だなと
思いながら 聞いてた
それと、料金の高さに驚いた
気合いで止めれば良いとその時は
思っていた
ある意味 やらなくても 生活
できてたし 出所したら
蟲が湧くとも考えてなかった
ホントいい加減に聞いていた
終わりに ダルクの本と
次の教育までに 出すプリントを渡された
宿題だ 面倒だ
工場に戻り 作業やめの声が掛かるまで
作業をして 居室に戻り
教育のファイルを開く
嬉しいのは 教育が入ると
仮釈が近いと聞いていたので
えっ?帰れるの?と思ったくらいだ
プリントは面倒くさい
だって、当たり前のことばかりの
質問だから….
いくつから 薬を始めましたか?
とか、出所したら ダルクに行きたいと
思いますか?
など、「はい」「いいえ」で答える
質問が20項目くらいあった
あっ「どちらとも言えない」もあったかな
私は ほぼ全て「どちらとも言えない」に
丸をつけた
ダルクの本を読んでみる
ダルクとの出会い
だとか
ダルクに入って
とかの手記だ
家族が薬に手をだした
みたいな 家族の手記もあった
あんまり 心に響かなかった
もう、刑務所に3年以上も居て
感覚が麻痺してるからだと思う
その頃の私は 無感情状態で
笑う 泣く などの 感情が無くなっていた
多分 拘禁病になってたと思う
何の楽しみもなく 時間が過ぎるのを
待つだけの生活だった
教育が入ったのは嬉しいけど
具体的な断薬方法など
考えてもいなかったから
ダルクの教育は 怠くて仕方がなかった
洒落を言ったのではなく 本音だ
初回以外の5回は 丸くなって座り
一人一人 名前を言い体験談を話すのだ
言いっ放し 聞きっ放し
聞いた話しは他の人には話さない
が決まりだった
私は、話す事もなく
パスすることが多かった
前向きに 考えて 夢を話してた子が
その後 刑務所に戻ってきたりしていた
教育って何だろう?
私は今も ダルクには関心がない
毎月共同生活のくせに
15万円ほど 支払うなんて
もったいないと思う
決して ダルクを批判してる訳ではない
ダルクに関わってても 薬に手を出す人はいるし
関わらなくても 手を出さない人もいる
刑務所の教育としての意味があるのか
どうかは 分からない