いいオンナに必要なのは、お金と、いいオトコと、いい絵描きだと思う。
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Live当日…
朝からスタジオを取ってセトリ通りを練習せた。
いつもと違った本番さながらの練習。
ニノはいつもより、ずっとずっと気合いが入ってた。
俺もおーちゃんと視線を合わせたり笑いあったり…翔ちゃんが潤くんと背中を合わせたり…
通しが終わったところで休憩を入れる。
俺はゆかからの挑戦状をメンバーに話した。
ニノは嫌がったけど…こうでもしとかないと、守れそうもない。
「動きだしたか…」
翔ちゃんが親指の爪を唇に近づけた。
潤くんがすかさずその手を掴む。
『翔…爪が痛むから…』
翔ちゃんの親指は潤くんの薄い唇に引き寄せられた。
潤くんが翔ちゃんの手を包み込んで親指の爪にキスを繰り返す。
きっと…潤くんが襲われて以来の翔ちゃんの後遺症なんだ。
不安になったり、心配すると、爪を噛まずにはいられない翔ちゃん。
潤くんはそれを優しく止める。
『大丈夫だ…ニノは俺達で守ろう』
おーちゃんがフニャっと笑った。
『おーちゃん…』
「雅紀、リーダーの言う通りだよ」
『うちのワンコだからな。ちゃんと世話してやるよ』
潤くんもそう言ってくれる。
『有り難う…みんな…』
ニノに何かあるなんて…絶対ダメなんだ…。
そう思ってたら、ニノが大きな声を出す。
「俺、頑張るから!みんなライブに集中して!俺っ!大丈夫だから…」
ニノは拳を握って立ち上がる。
俺はそ
と抱きしめた。
『二人、本当にお似合いだなぁ…絵描きてぇよ』
おーちゃん…
『今度…描いてよ』
苦笑いする俺をよそに、翔ちゃんが言う。
「ニノ…大丈夫だ。みんなついてる。歌うぞ!」
翔ちゃんの隣で潤くんがニノにウインクした。
リーダーもフニャっと笑う。
俺は見上げてくる腕の中のニノに…
そっとキスをした。
俺達はその足でM houseに向かう。
そこでは既にリハが始まっていて、上田くんが翔ちゃんにリハの順番をラストにしましたって説明を受けた。
翔ちゃんが申し訳無さそうに謝る。
上田くんが返す。
『大丈夫です!あ、ゆかさんが…』
「今…なんて?」
『ゆかさん、順番確認しに来ましたよ。なんか…随分痩せましたよね、彼女。』
隣のニノが俯く。
俺はすぐに肩を抱いた。
「おまえ、何番て答えた?」
翔ちゃんが上田くんに詰め寄る。
『と…トリって言いました!…マズかったっすか?』
「いや、大丈夫だ。大丈夫。」
翔ちゃんが俺と目を合わす。
小さく頷き合った。
気を張ろうって事だ…。
おーちゃんがそっとニノを楽屋に連れて行く。
潤くんも居るし…大丈夫だな。
ニノの姿がすっかり見えなくなってから俺は翔ちゃんの肩口に額を押し付けた。
背中をさすってくれる翔ちゃん。
『俺のせいでこんな…』
「…雅紀のせいじゃない。…泣くなよ泣き虫」
ワザとおちょくってくる翔ちゃんに鼻をすすりながら返した。
『こんな撫でてる肩で泣いたら滑っちゃうから泣かないよ…』
「ハハ…なら大丈夫だ。そろそろ準備するか」
『翔ちゃん…ありがと』
「バーカ、仲間だろ!」
『クフフ…うん!!よぉっし!一発やりますか!』
「おうっ!」
俺達は楽屋へ入る。
潤くんがニノを抱きしめて頭を撫でていた。
不思議とヤキモチは起こらず、逆に二人の姿に愛しさを感じた。
声を張って言う。
『リハ、行くよ!』
あなたのそばに 絵描き
気分は子猫のまま
お絵描きが似てないのはきにしちゃだめよ〜〜ん
やだ〜〜〜〜
おばたんも気持ちは子供のままだから・・・
あんちゃんと一緒ね
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