不倫を、ノンフィクションに。

共感覚のことを考えると不倫について認めざるを得ない俺がいる

夫が運転する車が

女のマンションの前で止まります

間もなくすると

女と小学生3.4年生くらいの女の子が

車へ同乗しました

え？

あの女

子持ちなの？

夫と嬉しそうに腕を組みながら

夫のマンションから出てきた

あの30代の女に間違いりません

車は大型ショッピングモールの駐車場へ

入っていきました

その中にあるハンバーグ屋さんで

夫とその女と女の子供の3人で

夕食をしています

1時間程して女と女の子供が

出てきました

支払いを済ませた夫も

その後に続きます

待っていたかのように

女の子供は夫と手を繋ぎ歩き始めました

女も子供を真ん中に挟んで

手を繋ぎました

子供を真ん中に挟んで

3人は仲良く楽しそうに

歩いています

まさにその姿は

家族そのものです

ニヤニヤデレデレの夫

幸せそうな笑顔の不倫女

安心している笑みを浮かべる女の子供

その映像を見ている私は絶句

自宅で父親の帰りを

ただただ待っている子供達のことを想うと

悲しくて悲しくて悲しくて

次第に怒りで体は震えだしました

「少し休憩入れましょうか」

映像をみながら説明をしてくれている方が

私の異変を感じ声をかけてくれました

気付けば涙が溢れ顔はぐちゃぐちゃ

私は子供のように声を出しながら

その場で泣きだしました

ずっと緊張していて強がって

ここまできましたが

やはり夫の不貞を目の当たりにして

そして

まさか相手の子供とまるで家族かのように

過ごしている夫の姿を見て

耐え切れなくなりました

自宅では可愛い子供達が

父親を求めているのに

コイツは他人の子供を

可愛がっている

女の子供は夫に

懐いている

それほど一緒に過ごしている証

許せない

たまにどうしても父親の声が聞きたくて

電話をして欲しいとせがむ子供達

その電話にすら滅多に出ない

子供達は何度もただただコールし続ける

受話器を握りしめて

いつ出てくれるか

わからない父親を求めているのに

あなたは他人の子供に優しい笑顔で

接しているのね

まるで父親のように

バカにしすぎ

父親に会いたくて

一緒に遊んで欲しいのに

電話で声を聞くことすらも

叶わなくて

幾度も枕を濡らしてきた子供達

そんな子供達の想いを

コイツは壊した

もはや殺意しかありません

私の精神はボロボロに崩れました

不倫百年、貯めたっていい。